歌あり殺陣あり、笑いあり涙あり、That's entertainmentな舞台。“新生”ファントマ第1弾だと何度も強調されていましたが、過去をあまり知らない私には比較対象はなく、ただ今日の舞台は良かったと一言。
開演前から遊び心が散りばめられていて、始まる前にその世界観に入っていく準備運動ができます。こういうものはおまけを手に入れたお得感と始まったときのスムーズさが心地良くて好きです。
本編はといえば、幕末の名エピソードで知っている内容ばかりながらたくさんのものを同時並行かつ多層的に絡めていてスピード感があります。歌や笑いが程好く挿入されているおかげで緩急もあって疲れません。照明や音響も激しく最後まで一気に走りきれます。
後半に行くにしたがって、変わったもの、変わらないもの、変われないもの、変わらざるを得なかったもの、それぞれの死生が浮き彫りにされていき、和解というカタルシスに集約されます。
あまりの知識不足でどこからどこまでがファントマの人と言えるのかがわかりませんでしたが、それだけ一体感があったとも言えるのでしょう。演出の派手さや喜怒哀楽詰まったお話、楽しむ要素は満載です。役者陣はみんななんとなくいいのですが、パンチ不足です。あとは艶のある役者さん、ずば抜けた主役級が一人出てくればもっと大きな箱にふさわしくなるように思います。
追伸
こんなに物販に力を入れている劇団は久しぶりに見ました。いい意味でも悪い意味でも。
■公演概要
中之島演劇祭2008 ファントマ 幕末殉教伝『イエス斬り捨て』
作・演・出演/伊藤えん魔
出演/保村大和 久保田浩 猫ひろし 牧野エミ 盛井雅司 上瀧昇一郎
坂口修一 副島新五 行沢孝 後藤篤哉 田村K1 天野美帆
小暮紗織 磯子 いいむらなおき ダイナマイトしゃかりきサ〜カス
きんた・ミーノ
会場/新・ABCホール
日時/2008年5月12日(月)19:00開演
料金/4,000円
2008年05月12日
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