2008年03月22日

「マイ・ブルーベリー・ナイツ」

私にはラブストーリーとは思えませんでした。そこには中毒・依存症が突き出している人間という存在がいて、人は結局他人に自分を映し出し、他人に生かされているという切なくも真っ直ぐな事実。そんな残像のための映画。

前半のフランス映画を意識したような会話劇とウォン・カーウァイ監督お得意の様々なカメラワークは好きな人には好きでしょうが、そうでない人には余談で眠たくなるかもしれません。

しかし、話は主人公(私には道先案内人・語り部に思えましたが・・・)が旅に出るところから共感できるものが一気に溢れてきます。心に残像を持ち、何かに依存している人々が次から次へと現れ、なんとか他者と和解することで自分を生かそうとします。扉が映像的にキーとして使われているのですが、それらは全て登場人物たちの背負う残像のようです。そう思うと扉1枚1枚に何故か涙が溢れました。

カメラアングルは遊び心満載。オレンジがかった映像や極端なぼかしはさほど好みではありませんが、全体的に古びた感じや浮遊感を出すには効果的です。ラブストーリーとしてはいまいち。ですが、人間模様だと思えば、共感できます。

■作品概要
題名/「マイ・ブルーベリー・ナイツ(原題:MY BLUEBERRY NIGHTS)」
2007年/フランス=香港/アスミック・エースエンタテインメント
監督・製作・原案・脚本/ウォン・カーウァイ
出演/ノラ・ジョーンズ ジュード・ロウ デイヴィッド・ストラザーン 
   レイチェル・ワイズ ナタリー・ポートマン
会場/MOVIX京都
恋人に捨てられたエリザベスは彼のことが忘れられず、彼の行きつけのカフェに乗り込む。そんな彼女を慰めてくれたのは、カフェのオーナー・ジェレミーと、甘酸っぱいブルーベリー・パイ。それからのエリザベスは、夜更けにジェレミーと売れ残りのパイをつつくのが日課になる。しかしそんなある日、彼女は突然ニューヨークから姿を消す。恋人への思いを断ち切れずにいたエリザベスは、あてのない旅へとひとり旅立ったのだった…。


posted by 奥田圭太 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(1) | 本・映画・舞台・ライブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Tracked: 2008-03-23 10:28
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