コンパクトディスク(CD)を無性に買いたくなるときの一つが、祭りの後です。なにかライブに行って新たな出逢いを得たときにそのCDが欲しくなります。ですが、その多くが後悔に変わります。
最近のレコーディングやマスタリングの技術は進んでいて、それぞれの声や楽器の一番いいときだけを抜き出してつなぎ合わせて作られていることがほとんどです。ですので理屈だけで言えば、部分最適の集合体であり、CDとして表に出される以上は成功作品のはずです。
それでも後悔に変わるのです。
原因となりうるよく言われていることの一つに周波数があります。CDでは再現できる音域に限界がある、と。それもおそらく原因の一つなのでしょう。
もうひとつとして「自分が描くものとの大いなるギャップ」があります。ライブ直後というのは感動・興奮状態にあります。そしてCDを手にするまでの間にその感動は理想化へと走り、興奮は冷めていきます。それが「もっといいものだったはず」と「何か物足りない」になるのです。
結局はライブという空間が好きなのだと思います。
あの生音、知っている人も知らない人も何かを共有している感覚、絶対にその瞬間しか得ることができないもの、それらが集まって感じているのでしょう。だから、CDという再現可能な(むしろすでに何度も再現されてしまっている)ものに身体が反応しないのでしょう。
CDを1枚買うお金を手にしたら迷わずライブのチケットを1枚買う。
これが私ができるかぎり実践していることです。CDとは、CDアルバムという別の作品を味わうためか、ライブを思い出すためにそこにそっと置いてあります。私はライブという空間が好きです。
2007年10月01日
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