起業とは、国語辞典によると「新しく事業を始めること」とあります。最近ではここが忘れ去られ「起業=会社を作ること」と勘違いされがちです。起業家精神(アントレプレナーシップ)というものは、組織の外でも組織の中でも十分に発揮されるものです。外に出ることが起業家精神ではありません。
組織の中で起業家精神を持ってその能力を発揮する人を「インターアントレプレナー(もしくはイントレプレナー)」と言うそうです。
企業経営にはヒト・モノ・カネ・情報の4つが必要であるというのはよく言われることです。ゼロから会社を立ち上げるときこの4つが不足しているという課題に当たり前のように直面します。逆に言うと会社を作るということはその4つを最低限しっかり備えてから(あるいは備えられる計画が妥当性を得てから)行われるべきなのです。とりあえず会社を作るでは取引先に対して失礼ですし、会社を安直に作ったり潰したりすることは社会に対して失礼です。制度上、会社設立が容易になったことはそういった失礼をたくさん生んでいるように思います。
さて、ここに「社内ベンチャー」という言葉があります。
企業が社内で新しい事業を立ち上げることはよくあることです。そこでは既存事業におけるヒト・モノ・カネ・情報を基盤として新規事業を立ち上げることができるのです。これも紛れもなく起業です。もちろんそれに取り組む人間が必要となり、その人間には起業家精神が求められます。そして単体としても基盤を勝ち得たとき、分社などの形によって独立をしていきます。これは非常に強い起業の仕方だと思います。
企業が成立するには社会的価値が不可欠です。逆に言えば社会に存在価値が認められているから会社は成立しているのです。自己満足では会社は成立しないのです。起業とは何も一人で始めることではありません。ましてや会社を作ることから始まるものではありません。個人の面子から作られるものでは決してありません。
新しいことを始めたいと思っている企業はたくさんあります。企業は変わり続けなくてはいけません。それを任せられる人を求めている企業はたくさんあります。そしてそこにはまさしく起業があるのです。
起業とは会社を作ることではありません。新しい事業を始めるという起業にはさまざまな形があり、社会的価値あるものを確かに社会に届けるためにはそれに適した手段を選択すべきなのです。
起業家支援や学生支援とは、会社を作ることを支援したり就職することを支援したりすることではなく、適した手段を選択するために必要なきっかけや考え方を啓蒙することにあるのです。
2007年09月23日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/56703608
この記事へのトラックバック
http://blog.seesaa.jp/tb/56703608
この記事へのトラックバック






