この頃の私は別の仕事で地方出張だらけでした。一方で、念願の京町家を借り受けることがほぼ決まって仮契約のやり取りを始めたのもこの頃です。
京都生まれ京都育ちの私にとって祇園祭は身近なもので決して珍しいものではありません。小さい頃は父の仕事関係で山鉾の大工さんとも懇意にしていたのでほんとに近しいものでした。それでも参加といっても宵山で出店の食べ物にわくわくする程度。それが今年は違います。自分たちの居城がまさに祭りの中心地にあるのです。目の前に鉾が立っています。2階の窓から見下ろした光景は筆舌には尽くせません。わくわくはもちろんですが、裏側にある伝統の重みや責任に怖ささえ覚えました。

物件の軒から見た光景です。岩戸山という山鉾が目の前にあります。
このタイミングで物件所有者様の後押しもあって岩戸山の町の方々ともご挨拶できました。一部の方には予定している事業構想などもお話しさせていただきました。祇園祭が、これからこの街と生きていくんだという思いを強くする機会になりました。今までの祇園祭参加とは全く違う感情です。
2014年(来年)からは自分たちも祇園祭の主体者であり発信者です。それまでにこの物件や岩戸山町を活性化させ、今まで以上の祇園祭にしたいと思います。たくさんの方に来て岩戸山を楽しんでいただけるように準備を今から進めていきます。
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