2013年10月01日

物件選びの勘違い

思い起こせばちょうど1年前です。

2012年10月頃、Tと私は「いい歳になってきたし、そろそろ京都に何か恩返ししないとな」というのが口癖になってきていました。お互い事業ではそれなりに飯は食べられているし、純粋に京都で何かに取り組みたい、そんなことを漠然と考えていたとき、Tから「町家守れないだろうか」という言葉が発せられました。この言葉がきっかけで2012年11月からこのプロジェクトはスタートします。

当初、私たちが考えていたのは狭小物件など空き家として放置されている物件を我々の資金で復元して「長期宿泊型(生活型)旅行プラン」を提供するというもの。その旅行代金を町家持ち主とシェアするというものでした。空き家になって放置されているものはどんどんつぶされて景観も何もボロボロになっていく、そこを自分たちで何かできないか、と思っていたのです。

しかし、この短絡的思考はすぐに覆されました。2012年11月に行政機関などにヒアリングに行ってみると、大型物件にこそ困っているというのです。理由は(1)狭小物件は言っても規模が小さいので改修資金を行政としても助成できる規模(2)狭小物件は規模が小さいので流通しにくい。転売しても買い手が付きにくい。そのまま使えない、壊して建て替えるにも狭小で用途が限られる。というものでした。他方で(1)大型物件は行政で助成するにも規模が大きく、結果的に所有者負担が大きい(2)大型なので土地価値として流通しやすくマンションや駐車場にするなってしまう。というものでした。事実、大型物件ほどなくなっていっているのです。

大型物件ほど所有者が困っていて、行政としても支援しきれない。じゃあ、私たちでやろうじゃないか。

ここから私たちは考えを一新して理念から事業プランからすべてを白紙に戻して考え直します。併せて行政だけでなく民間の方や京町家を実際にご利用の方や工務店の方にもヒアリングを実施します。

そして、まだ漠然としていたとき、物件は突如現れます。
posted by 奥田圭太 at 13:17| Comment(0) | TrackBack(0) | The terminal KYOTO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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