2007年03月31日

「ラストキング・オブ・スコットランド」

最後まで鬼気が濃縮された切迫感に体が強張り続ける映画でした。

ウガンダのアミン大統領という実在の人物をスコットランド人医師の目を通して描いたものです。一人の男の狂気を一人の男によってフィルムに焼き付けてあります。

「疑心暗鬼を生ず」という言葉があります。
列子(説符注)疑心があると、何でもないものにまで恐れや疑いの気持ちを抱くものである。疑心暗鬼。疑えば目に鬼を見る。(出典:大辞林)

この映画はそれの体現に集約されています。全ての登場人物がこの言葉を鍵として行動を起こし、結びつき離れます。人が人を殺す(殺人)理由のひとつは「自分が殺されるかもしれないから殺される前に殺す」というものでしょう。それが一人だろうが大量だろうが・・・。この映画で描かれていることは、一人の男の狂気ではなく、人間であり、今この瞬間も世界のどこかで起こっていることです。「殺人」ということから離れればこの疑心暗鬼という恐怖は日常生活でも人間の本質にあるように思います。

それにしてもTOHOシネマズ二条という映画館は久々に行きましたが、相変わらず音が良いです。同じ映画でもここで観れば「ずしり」と来る感じがします。音が近く感じられる設計なのでしょうか。サービス面は除いて、映像と音のクオリティではおススメの映画館です。

■作品概要
題名/「ラストキング・オブ・スコットランド」
2006/アメリカ・イギリス/20世紀フォックス映画
監督/ ケヴィン・マクドナルド
出演/フォレスト・ウィテカー ジェームズ・マカヴォイ ケリー・ワシントン
会場/TOHOシネマズ二条
スコットランドの医学校を卒業したニコラス・ギャリガンは、志を胸に、ウガンダにある診療所で働く道を選んだ。時は1971年。軍事クーデターによってオボテ政権が倒れ、イギリスの支援を受けたイディ・アミンが、新ウガンダ大統領の座についた直後のことだ。軍隊のヒーローであるアミンは、国民の期待を一身に集める希望の星だ。そんな彼が、診療所の近くで演説すると聞き、興味を抱いて出かけて行くニコラス。熱弁をふるうアミンのカリスマ性にニコラスは、集まった多くの民衆と同様に強くひきつけられるのを感じる。そんなニコラスとアミンの運命がひとつに交わる出来事が、演説会の直後に起こった…。


posted by 奥田圭太 at 23:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・映画・舞台・ライブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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