こんな経験を聞きました。
当初引き受けたときは仲介者の信用であり仕方なしであった。しかし、実際にやっている人たちの姿を見たとき、彼らを裏切ってはいけないと思った。そして彼らの真剣さに心打たれて、気づけば自分も本気になっていた。今は徹夜も辞さない。彼らの本気に応えるためにも自分も本気だし、むしろ本気になるものに出会えて仲介者に本当に感謝している。
その方は巻き込まれた側にもかかわらず、表情が生き生きしていました。当事者の本気度がこの方の気持ちに火をつけ、ついには幸せさえも与えました。当事者の本気には周りを幸せにする力があるのです。
一方でこんな話もあります。
ある人物が「自分は頑張っている」「自分は本気で取り組んでいる」と言い、うまくいっていないことを周りに愚痴ってばかりいた。「自分は」という言葉を聞き飽きた周囲が距離を置いてしまった。挙句の果てには周囲は何をしていいかわからなくなって、頑張ることをやめてしまった。
本気の人は愚痴ったりはせず、ただひたすらに取り組んでいます。周りに愚痴るような無駄なことをしたり、周りがわかってくれないなどと独りよがりになったりはしません。その姿は本気ではなく、自己顕示でしかないのです。
当事者の本気は周りを巻き込む力となり周りにも良い影響を与えます。当事者の不誠実は周りを巻き込むだけ巻き込んで周りにも悪い影響を与えます。
今、自分は巻き込んだ人たちにどういった影響を与えているか。それは自分を省みる鏡にもなるのです。
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