2013年9月20日、内部解体開始。
2013年9月16日台風18号が日本列島を襲いました。ここ京都も桂川が氾濫、渡月橋が浸水、嵐山一帯の旅館が浸水、市営地下鉄の一部駅が浸水で運転見合わせ・・・多くの被害が出ました。幸いにして人的被害は少なかったものの、盆地文化で自然災害に慣れていない土地柄か、驚きが市民には溢れていました。
この物件も京都市内ど真ん中にありながら、古い物件であることから台風の被害、豪雨の被害は心配されました。しばらく使っていなかっただけに雨漏りや浸水は本当に心配しました。台風翌日は施工業者様もほかの物件に走り回って大変だったようですが、この物件は全く被害なく、凛とその場に律坐しておりました。
施工業者様も落ち着き、無事内部解体が開始。
内部解体とは構造体を残して床や間仕切りをはがし、問題のある個所がないかの調査も兼ねています。シロアリなどの虫や腐食などあらゆる可能性があるのでそれらを確かめながら、最新の処理を施し、もう一度元の姿に復元していくのです。これだけの規模ですので解体だけでも3週間ほどかかりました。






御覧の通り、床がないので1階から2階は見えますし、2階から1階も見えます。入り口から一番奥の部屋まで見えます。風が気持ちよく抜けていきます。
このとき、施工業者様や大工さんと話をしていたのですが「構造はしっかりしているのでほとんどそのまま使える」「いいものは残そう」「当時の贅を尽くしている」などなどこの物件の価値を再認識することばかりでした。
「いいものになりますよ」
2013年10月8日内部解体の主要部分終了。