2008年07月06日

「スピード・レーサー」

面白いか面白くないかは焦点ではない映画。監督たちが自分たちなりの原作への愛情表現を突き切ってみたらここまでいってしまったと提示して終わっています。残るのは「そこまでやられたら逆に気持ちいいよ」という爽快感です。

アニメの実写版ということで生身の人間とCGを駆使して作られているのですが、その生身のあまりのレトロ感とCGによるキッチュな未来が、第三の世界を作り上げています。実写を云々言うよりもCGの精度を云々言うよりも、そこは別世界です。それをアニメ界と言ってしまうのはあまりに短絡的でしょう。

ストーリーも、キャラクターの演出方法も、ところどころ挟まれる末弟と猿の寓話も、どれもこれもアニメ的です。そこを真剣に見てしまうと損をします。ちょっと休憩のチャンスをもらったと思うほうがお得です。

それくらいCGの嵐はノンストップでやってきます。色彩の強さと映像回転数の早さ、そのめまぐるしい体感スピードは動体視力を要します。ついていくのに必死な状態が延々続くといってもいいくらいで、とにかくフラッシュ映像が流れ続けます。それがつききっていて、疲れますが気持ちいいのです。

実写でもなく、CGでもなく、アニメでもなく、今のできることを全てぶち込んで第三世界を映画として提示しようとした意欲作。お話としては「マッハGOGOGO」てこんなんだったんだ、と知らない世代としてシンプルに。エンドロールの音楽が最高でした。

■作品概要
題名/「スピード・レーサー」
2008年/アメリカ/ワーナー・ブラザース映画
監督/ウォシャウスキー兄弟
出演/エミール・ハーシュ スーザン・サランドン
    ジョン・グッドマン クリスティーナ・リッチ
会場/TOHOシネマズ二条
レーシング一家に育ったスピードは、レース事故で死んだ兄の遺志を継いでレーサーとなり、地元のレースでぶっちぎりの優勝を果たした。その才能に目をつけたローヤルトンからスポンサーの申し出を受けるが、家族と共にレースに出ることを望みこれを断る。するとローヤルトンの態度が一変、すべてのレースは八百長で、スピードは勝てないと言い放つ。その言葉を証明するようにレースでの妨害が始まり…。(goo映画)
posted by 奥田圭太 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・映画・舞台・ライブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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