2008年05月25日

「49日後・・・」

テーマはあったようなのに、結局は役者の芸比べになって、何も掘り下げられなかった作品。芸達者な役者陣、個性が違う表現方法と掛け合いのうまさに笑わせられ、お話は飛んでしまいました。

作品はブラックなテーマが下敷きにあります。家族の疎遠さ、家庭内暴力、監禁生活、自殺、オタク文化・・・全ては人間関係の微妙なずれです。そんな現代をシニカルに感じるにもかかわらず、終わってみれば何もなかった印象。作品を書くよりも役者を優先した結果でしょうか。

男性陣4人は個性豊かでわくわくさせられます。次は何をするのかと期待している会場全体の雰囲気を感じます。演出を優先したのか池田成志さんがおとなしかったものの、お約束とも感じる古田さんと八嶋さんの晴れ晴れとする面白さ、松重さんの抑えた中で生まれるとぼけたおかしさ、役者の人気を裏付ける実力を感じるには十分な二時間です。

最近のプロデュース公演は作家性よりも人気や役者が主導になりつつあるように感じます。作品よりも意志よりも、出演者が先に決まっていて、それに合わせるようにホンを書く。そのせいか、良し悪しが役者次第、好き嫌いが悪い意味で別れる内輪ウケ、あげくにはただのエチュードの連射(コント集のよう)で作品としては何も残らないもの、高価な割りに稽古不足が多いように思います。増えすぎたプロデュース公演は増えすぎたベストアルバムやカバーアルバムよりも性質が悪い、もう意志のないプロデュース公演という形には飽きてきました。

■公演概要
パルコプロデュース公演「49日後・・・」
作/竹内佑
演出・出演/池田成志
出演/古田新太 八嶋智人 松重豊 小田茜
会場/シアター・ドラマシティ
日時/2008年5月25日(日)18:00開演
料金/7,500円


posted by 奥田圭太 at 23:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・映画・舞台・ライブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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