謎解きのサスペンスとしては三流、ヒューマンドラマとしては二流、キャラクター芝居としては一流。残念ながら映画としてはテレビドラマの映画版の想定内。
謎解きは薄っぺらく伏線も読め読めです。動機も単純なので犯人(実行犯の裏に真犯人がいたとしても)もすぐにわかってしまいます。けっこう抜け抜けの、あまりに都合の良すぎる謎解きの行程になります。
カメラワークも映画にしようと必死なのか、空撮が多すぎますし、やたら上から、やたら下からのアングルが多くて疲れます。テレビドラマの映画版にありがちなカメラ移動も多く、落ち着きがありません。
それでも、相棒という作品そのもののアドバンテージが大きくあります。それはキャラクターが出来上がっていることです。主人公の二人は長年で作り上げられてきたキャラクター、今回の事件の鍵は名優が揃い、キャラクターがしっかりしています。そのキャラクターのぶつかり合いという視点では非常に楽しめます。
初見の人には個性豊かな登場人物が楽しめます。これで水谷豊さんファンは間違いなく増えるでしょう。シリーズファンの人にはいつも以上に走り回る主人公右京が新鮮で新たな喜びとなるのでしょう。
■作品概要
題名/「相棒 劇場版 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン」
2008年/日本/東映
監督/和泉聖治
脚本/戸田山雅司
出演/水谷豊 寺脇康文 鈴木砂羽 高樹沙耶 岸部一徳 木村佳乃
西村雅彦 原田龍二 松下由樹 津川雅彦 本仮屋ユイカ
柏原崇 平幹二朗 西田敏行
会場/TOHOシネマズ二条
現場に謎の記号が残される殺人事件が連続して発生。記号をチェスの棋譜と看破した警視庁特命係の杉下右京と亀山薫は独自の捜査に乗り出し、被害者全員に連絡を取っていた少女・やよいを割り出した。しかしやよいへの取調べは弁護士によって阻止され、捜査は行き詰ってしまう。そこで右京は事件に関連するサイトの管理人とメール交換によるチェス勝負に挑む。結果は右京の勝利。しかし投了図は、予期せぬものを示していた……。(goo映画)






