2008年03月02日

「ドイツ・ポスター1890-1933 MODERNE DEUTSCHE PLAKATE」

約170点の作品群。ポスターというくくりよりは、何か伝えるために四角の中で表現するという方が適しているように思います。紙媒体がスタートのようでそれは看板や様々な表現場所へ転化することができるものです。

感想としてはドイツ語であることがこの展覧会をより楽しいものにしてくれました。素直に四角の中の表現と対峙できるからです。英語であればその表現の答えがある程度推察できるのですが、ドイツ語では全くわからないので、表現だけが頼りになるからです。ポスターを見てあれやこれやとテーマを想像し、それを入場時に受け取った解説と照らし合わせる。思ったとおりであったり、意外なものであったり、作者とコミュニケーションができるような喜びがそこにありました。

全体の感想としては、時代の変遷とポスター表現の変遷がとてもわかりやすいものなので、大変勉強になります。表現がどのように成長を遂げていくのか、それはポスターの社会的位置づけや歴史背景により浮き上がってくるのです。それこそ全く同じものを扱っても、全く違う表現になるのです。そこが勉強にもなり、楽しくもあります。

一つ一つの作品としては、初期の「赤いブルドッグ」の可愛らしくも恐ろしいインパクトの強さで忘れられません。

それにしてもドイツと日本には親和性を感じて仕方がない。その謎は謎のままなのですが。

■展覧会概要
「ドイツ・ポスター1890-1933 MODERNE DEUTSCHE PLAKATE」
主催/京都国立近代美術館 読売新聞大阪本社 読売テレビ
会場/京都国立近代美術館
日時/2008年2月26日〜2008年3月30日
19世紀から20世紀への転換期にドイツで刊行された美術雑誌『パン(PAN)』や『ユーゲント(Jugend)』、1919年から1933年にかけて美術と建築に関する総合的な教育を行ったバウハウスのグラフィック・デザインは、すでに第二次世界大戦前から日本ではよく知られていました。しかし、その両時代をつなげ、当時のドイツにおけるグラフィックの動向を紹介したような展覧会はこれまで開催されてきませんでした。本展は、美術図書館(ベルリン)、ディ・ノイエ・ザンムルンク(ミュンヘン)など、国内外から集められたポスター、雑誌、関連資料など約170点によって、1890年から1933年にかけてのドイツにおけるポスターの魅力と先進性を多角的に検証しようとするものです。
ドイツの近代ポスターは、広告宣伝のための画とテキストが融合した新しい視覚媒体として、商業主義と結びつき、急速に大衆に裾野を広げる一方で、単なる広告手段としてだけではなく、新たな芸術としても大衆に受け入れられていきました。そして、その後の世界戦争、敗戦、ワイマール共和国、そしてナチスの台頭へと至る激動の時代と共に多様化しながら、第二次世界大戦前に、バウハウスや新たな時代のデザイナーたちによって、新たな造形言語を獲得していきます。さらに、本展では、有名な「カルピス」の国際懸賞広告や杉浦非水を中心とした「七人社」の活動など、ドイツから影響を受けた日本の同時代の作品・資料も紹介し、ドイツの近代ポスターの全貌に迫ります。(京都国立近代美術館プレスリリースより)


posted by 奥田圭太 at 21:24| Comment(1) | TrackBack(0) | 本・映画・舞台・ライブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。