2007年10月12日

森光子 中村勘三郎 特別公演 『寝坊な豆腐屋』

お話の内容はどうでもいいくらい、そこに森光子さんと中村勘三郎さんが二人で立っていた、それで十分な作品。

森光子さんは先代中村勘三郎さんにとっての大切なパートナー。その森光子さんに娘の波乃久里子さん、息子の当代中村勘三郎さん、孫の中村勘太郎さんが絡む。その幸せな空気が包み込んで、家族というものを肌で感じさせてくれました。そして、立っているだけで絵になる役者というものを知りました。

森光子さんはとにかく小さくて可愛い。90歳近いとは全く思えません。役の設定は60代と思われますが全く違和感ありません。むしろ勘三郎さんの42歳のほうが・・・。笑顔を最後まで絶やさず、劇場全体を素直で温かい心にしてくれたように思います。

中村屋家族も楽しい。実際のご姉弟がご姉弟を演じれば言葉の掛け合いは小気味よく楽しく、勘太郎さんはおいしいところをちょい役でもっていきます。波乃さんのおしゃべりバタバタなのに一番感情深い演技は複雑な身の上を包み込むに十分です。そして、勘三郎さん。森光子さんと競演できることの喜びを全身で表しているようでした。とにかく幸せそうなのです。ラストシーンではその喜びが溢れ出てしまったようなはしゃぎっぷりです。子供のはしゃぎっぷりです。逢いたかった人に逢ったという設定と事実の混在がそこにありました。

お話に少しだけ触れるならば、ストーリーも演出も極めて普通のお涙頂戴もの。役者さんたちの笑顔で全体としてお祭り感溢れる幸せにじむ舞台でした。

■公演概要
錦秋演舞場祭り 中村勘三郎奮闘 夜の部
森光子 中村勘三郎 特別公演 『寝坊な豆腐屋』
作/鈴木聡
演出/栗山民也
出演/森光子 波乃久里子 佐藤B作 米倉斉加年 金内喜久夫 大和田美帆
    田根楽子 坂東弥十郎 中村勘太郎 片岡亀蔵 中村扇雀 中村勘三郎
会場/新橋演舞場
日時/2007年10月12日(金)16:30開演
料金/一等席 15,750円
posted by 奥田圭太 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・映画・舞台・ライブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「錦秋演舞場祭り 中村勘三郎奮闘」昼の部

中村勘三郎という人のキャラクターを3種類味わうことができた公演。3作が3作とも全く毛色が違い、伝統歌舞伎の醍醐味をそれぞれに味わえるラインナップ。またどれを見ても勘三郎さんだとこれでもかとわかる演出。

『平家女護島 俊寛』
古典でありながら、演じ手が変わるだけでこれまでも印象が違う作品になるとは。昨年末に片岡仁左衛門さんの「俊寛」を観ました。(→コチラ)ついつい印象を比較してしまいます。仁左衛門さんが「滲」であれば勘三郎さんは「激」です。仁左衛門さんのときの印象はとても静かで哀愁が滲み出ていたのですが、勘三郎さんは喜怒の強弱で哀愁を表現します。最後の波戻しの演出は仁左衛門さんのほうが面白かったですが、どちらの俊寛がいいかは人それぞれの好みでしょう。私は千鳥は七之助さんのほうが好みですが、作品全体としては抑えた仁左衛門さんに軍配。今日は竹本清太夫さんの浄瑠璃の素晴らしさに感銘を受けました。

『連獅子』
これも比較してしまいました。以前に見たときとです。正直な感想として奇跡の「三」連獅子はそろそろ見納めだと思います。勘太郎さんと七之助さんの身体の作りがはっきりと別物になってきました。似ていたときは勘三郎vs兄弟だったのですが、今では三人三様(下手すれば勘三郎・勘太郎vs七之助)になっています。これではコントラストが親獅子vs子獅子ではなく、なにか最後のまとまりも違って見えてしまいます。とはいえ素晴らしい演奏と三者の揃った動きは高揚感が素晴らしいものです。迫真です。

『人情噺文七元結』
世話物。THE勘三郎さん。愛嬌のある江戸っ子。第1場での扇雀さんとの1対1の掛け合い、第3場での勘太郎さんとの1対1の掛け合い。どちらもテンポと言い回しの愛嬌で楽しくて仕方がありません。最初から最後までバタバタの人情喜劇。勢いと笑いの絶えない見事な喜劇。

最初から最後まで「歌舞伎」を楽しめました。こういうものが初心者から通の方までなのでしょう。とにかく楽しんだ!という単純な感想です。

■公演概要
錦秋演舞場祭り 中村勘三郎奮闘 昼の部
『平家女護島 俊寛』『連獅子』『人情噺文七元結』
出演/中村勘三郎 中村扇雀 中村勘太郎 中村七之助 片岡亀蔵
    坂東弥十郎 中村芝のぶ 中村鶴松 中村芝翫
会場/新橋演舞場
日時/2007年10月12日(金)11:00開演
料金/一等席 15,750円
posted by 奥田圭太 at 23:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・映画・舞台・ライブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

JBL開幕戦

JBL(ジャパン・バスケットボール・リーグ)の開幕戦にお招きいただきました。JBLは日本のプロバスケットリーグでようやく産声を上げたものです。その高鳴る産声に直に触れることができました。

JBL HP http://www.jbl.or.jp/

開幕セレモニーから始まって、鮮やかな演出の数々。終始聴こえるクラブミュージック。大音響とも言っていいほどの演出は他のスポーツにはないものでした。体育館に上る花火にチームダンサーの踊りと盛り上げの数々。驚くほどホーム(日立)びいきのDJと演出。特に新鮮だったのが、ゲーム中も激しい音楽が鳴りっぱなし、タイムアウトやハーフタイムには数々の観客へのプレゼントやサービス企画。ゲーム以外の観客サービスが比するものがないくらい満載のゲームでした。

肝腎のゲームはといえば、まだまだレベルは低いです。シュートは入って当たり前ではなく、入ると大喝采です。チーム力の差もはっきりしていてアイシンの堅いディフェンスに前半はなすすべなしの日立です。後半はホームの日立の巻き返しで盛り上がったものの、有名選手である五十嵐選手の個人技のみ。層の厚さでアイシンが圧倒していました。人数は少ないといってもやはりチーム力だと思い知らされました。

演出勝ち。中身はまだまだながら産声は確実に上りましたし、生で観ればやはり熱があります。これが周りを巻き込んだどういった熱になっていくかが楽しみです。

■概要
JBL2007-2008 OPENING GAME IN TOKYO
日立サンロッカーズVSアイシンシーホークス
会場/東京体育館
日時/2007年10月11日(木)18:30開演
料金/A席 2,500円
posted by 奥田圭太 at 01:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 四方山話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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