2007年09月26日

「ドラクル〜GOD FEARING DRACLE〜」

シェイクスピア劇を下手な翻訳で演出する蜷川さんのような舞台。ホンとしては長塚版「罪と罰」とも言うべきものでどこに正しさを求めるのも難しいたくさんの業を背負った人々の物語。ただし、展開が驚くほど一本調子で長く、座っているのにつらささえ感じる演出。生音を使ってもメリハリがつかなかったのは残念。

役者陣を言うならば舞台人に囲まれた海老蔵さんが篭もった声で張り合えず悪く浮いてしまった形。宮沢りえさん、勝村さんの透き通す声と独自のキャラクター設定が秀逸。永作さん、山崎さん、手塚さんの声色は身体の内側から来る変化でドキドキとさせてくれます。結果、2幕のほうが見応えがあり、オープニングと第2幕の冒頭が一番の緊張感になってしまう寂しさ。

作品としては宮沢りえさんと永作さんの対決が見せ場。永作さんの絞るような声の使い分けに嫉妬と憎悪と哀しみが集約され、それに応える真っ直ぐな宮沢りえさんの罪の告白が奥深さを持たせます。

一部の役者さんとその他のギャップが一本調子の演出で浮き彫りにされてしまい疲れてしまう作品。できれば違うキャストで見たかった。そして残念ながらホンで読んだほうが奥深さを何度も味わえそうな印象だけが残りました。

■公演概要
「ドラクル〜GOD FEARING DRACLE〜」
作・演出/長塚圭史
出演/市川海老蔵 宮沢りえ 永作博美 渡辺哲 山崎一 手塚とおる
    山本亨 市川しんぺー 明星真由美 中山祐一朗 勝村政信
会場/シアターコクーン
日時/2007年9月26日(水)14:00開演
料金/S席 11,000円
posted by 奥田圭太 at 23:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・映画・舞台・ライブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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