モノを作っている中で「まもなく完成」だとか「明日で解放される」だとかいう人がいたりします。その人にとって今製作しているものの「自分の中での」完成がゴールになってしまっているのではないでしょうか。
モノを作るということは「それが出来上がってからどうなるか」がとても大切です。
モノというものを介して他者とつながろうということなのですから、出来上がってから他者とどうつながっていくかに目を向けなければいけません。つまり、作る前の段階から他者とのつながりをイメージし、出来上がってからのことを考えて作るべきなのです。
モノの企画、製作という一工程に過ぎないもののゴールを見据えるのではなく、その先にある「他者との」ゴールを持つことが大前提です。企画や製作はあくまでも最終ゴールに向かう後工程へつなぐものに過ぎません。一工程の終了などというものは次の工程のスタート台に過ぎないのです。
出来上がってからのことを考えて作り、作ってからまたその検証と修正を繰り返す。そうすることで少しずつ少しずつそれは自己から他者との関係性になっていきます。そこには柔軟性が必要であり、次々と他者を取り込んでいく柔軟性が他者を介して昇華していくのです。
企画しっぱなし、作りっぱなし、これほど独りよがりで誰の心も動かさないものはありません。自己満足では届かないのです。まずは自分が他人を仮定して取り組まざるを得ないのは当然ですが、そこから他人と触れることで変えていく努力を怠っては他人に昇華されません。それは作ってからも同じことです。むしろそこからが本番です。
モノは作ったらほっとするものではない。作ってからが本番です。






