2007年05月31日

パルコプロデュース「コンフィダント・絆」

三谷幸喜作品としては普通の作品。小芝居集と考えれば非常にウェルメイドであるが、全体を通すと物足りない感じ。

三谷作品の魅力は登場人物全てが同等に大切に扱われる点が上げられると思います。しかし、今回はそれが逆効果だったと思います。確かに全てのキャラクターを丁寧に描いており、それを演じる役者さんたちもそれぞれの個性が重ならず非常に面白い。特に今日に限って言えば中井貴一さんの新たな魅力と生瀬さんのすごさが目を見張りました。ですが、それぞれの話を順番に見せられただけで、肝腎のコンフィダントや芸術家の葛藤が薄まってしまいました。重いものを軽いタッチで描く三谷さんの良さが裏目に出たように思います。

あえて暗転や堀内さんの歌で区切るならば、そのパーツパーツはとても面白く、哀愁もありウェルメイド。長丁場であることも忘れさせてくれます。それでも何かが足りません。根底に流れるものが軽すぎたように思います。

三谷さんが登場するサービスもありと、三谷さんの魅力も役者さんの魅力もいっぱいに詰まったウェルメイド作品集。ただ三谷さんが挑戦したであろうテーマは、あまりにわかりやすく、軽く流れていってしまいました。

最後に作品とは関係ないですがあえて苦言。
平日にこれだけ埋まった劇場を見るのは清清しい。ですが、客の質が悪いのか、携帯電話のバイブが何度も振動する始末。そんな状態で見た芝居が最高なわけがありません。お客さんも一緒に芝居を作るのが舞台の醍醐味です。にもかかわらずお約束かのようなオールスタンディング。千秋楽といえばオールスタンディングという風潮がある昨今の芝居事情。オールスタンディングをするために劇場に足を運んでいるかのようです。いけ好かない。

■公演内容
パルコプロデュース「コンフィダント・絆」
作・演出/三谷幸喜
出演/中井貴一 寺脇康文 相島一之 堀内敬子 生瀬勝久
会場/シアターBRAVA!
日時/2007年5月31日(木) 14:00開演
料金/9,000円
posted by 奥田圭太 at 23:58| Comment(0) | TrackBack(1) | 本・映画・舞台・ライブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

頑張る批判

頑張らない人は周りに助けを求める。頑張る人は頑張ることに夢中で周りに助けを求めることができない。どっちもどっちでしょうか。

頑張らない人は周りに助けを求めるが故に、できないときに助けがなかったからだと他人依存で責任を転嫁します。
頑張っていないという点において、できない以前に「していない」のです。頑張っている「つもり」も同じです。やらずにできなかったとやってみたができなかったでは大きな違いがあります。明日やろうという言葉は、今することを24時間放棄するとともに今やれば改善できたことを24時間放置したことと同じです。
また、頑張っていない人を誰が助けるでしょうか。自分でやりもしていない人が助けを求めてきても「自分でまずやれよ」が人間の心情でしょう。

頑張っていないということは、それだけで「していない」であり、周りも「してくれない」であり、「できない」を放置しているだけなのです。

頑張っている人は自分あるいは目の前にある事象に必死であるが故に、盲目になって周りが見えず、できてもできなくても自分だけの責任としてできないことができるようになりません。
ですが、ここには前述しているように先ほどと大きな違いがあります。やろうと「している」点において大きな違いがあります。すでに行動しているが故に壁が見えてきます。壁が見えるということは課題が設定できるということです。次から次へと課題設定できるということは「どうすればできるか」は見えるということです。
ただし、その「どうすれば」がわかっても「できる」とは限りません。そのときに周りを見渡せればいいのですが、必死すぎた場合、それが困難になります。
それでも必死に取り組んだ場合、多くの場合ができてしまったりします。一つはこのことを知っていて、課題が乱立したときにふと冷静になれる場合です。このときは周りをうまく使うことができます。何故ならどうすればできるかが見えているからです。そして、もう一つが「周りが助けてくれる」です。これも前述の通りです。目の前で必死で頑張っている人がいれば助けたくなるのが人間の心情なのです。自然と支援者が付き、気づいたらできているのです。

頑張っているということは、行動を「している」であり、周りも「してあげたい」であり、「できる」に向かっているということです。
posted by 奥田圭太 at 00:31| Comment(4) | TrackBack(0) | コラム:言葉津々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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