2006年11月14日

「父親たちの星条旗」

まさに映画という映画でした。劇場で観なくてはいけません。

観に行った動機は「硫黄島からの手紙」を観るためでした。そのために逆サイドも観ておこうという単純なもの。そのせいもあってか、感情移入はしきれませんでした。やはり、日本人という文化で育った以上「硫黄島からの手紙」のほうが感情移入しやすいのだと思います。今日の映像の出来からは非常に期待しています。

映画としては非常によくできています。エンドロールで実際の(戦時中の)写真が流れるのですが、映画のシーンとなんら違いません。ドキュメンタリーといってもいいくらいの再現力で、映画の力を改めて体感しました。説明もないままに(驚くほどに説明が排除されています)圧倒的に降りかかってくる現実は説得力を備えていました。

テーマとしては「英雄はなるものではなく、必要に応じて(まさに政治的に)創られるものである」という痛烈な現実の打ち込みです。それそのものは極めて真摯なテーマなのですが、それ以上にドキュメンタリーといってもいいくらいの現実に説得力があるので解説は不要です。「戦争」「英雄」という自ら生み出すものではないものに翻弄される人々・・・それがただ提示されるだけです。解説を映画に求めるのではなく、ただ提示されたものに説得するだけの映画力がある、そういう意味で納得の映画です。今‘流行’の「泣きたい」とか感情移入を求めるのであれば、「硫黄島からの手紙」あるいは日本映画を待て、といったところでしょう。

■作品概要
題名/「父親たちの星条旗(原題:Flags of Our Fathers)」
2006/アメリカ/ワーナーブラザーズ
監督/クリント・イーストウッド
出演/ライアン・フィリップ  ジェシー・ブラッドフォード アダム・ビーチ
会場/MOVIX京都
ウィスコンシン州で葬儀社を営むひとりの老人が、長い人生に別れを告げ、最期の時を迎えようとしている。彼の名前は、ジョン・“ドク”・ブラッドリー。1945年、海軍の衛生兵として硫黄島の戦いに赴き、激戦を戦い、そこで撮られた1枚の写真によってアメリカ中から“英雄”と讃えられた男。しかし彼は、その後の人生の中で硫黄島について家族にひと言も語ろうとせず、アメリカ中に知れ渡った写真についても、ひたすら沈黙を押し通した。硫黄島で何があったのか。父は何故沈黙を続けたのか。父親の人生を知るために、彼の息子が硫黄島の真実をたどり始める。

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posted by 奥田圭太 at 23:58| Comment(3) | TrackBack(8) | 本・映画・舞台・ライブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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