2006年11月03日

継承の話

継承することは大切です。恩を返すことは大切です。

ですが、勘違いをしてはいけません。恩を返すとは一体どういうことでしょうか。してくれた人に返す、それだけが恩を返すということではないのです。恩を売ったわけではなく、恩を返すためにしてくれた人もいるのです。

たとえば、わかりやすいのが、親。
親は自分の子供にあらゆるものを注ぎます。ですが、それを直接的に返して欲しいと思っているでしょうか。私は「否」と答えたいです。親の心子知らず・・・親の気持ちは親になって初めて知る・・・のです。親が子供にあらゆるものを注ぐのは、子供への限りを知らない愛情と自分の親に対する限りを知らない愛情です。親というものは自分に返して欲しいと思っているのではなく、その愛情に感謝するのであれば、その子供(子供ができたとき)に返してくれればいいと思っているのです。これが限りない愛情の根源であり、人間の愛情の根源であり、継承の根幹なのです。

私は数々の年長者さんたちから教わりました。たくさんのことをしていただきました。ですが、そこで得たことを直接的にその方たちに返すことはできません。得たことはその方たちが既にお持ちのものであり、私がどうあがいてもその方たちに敵うわけではないのです。返せると思うこと自体、おこがましいのです。

だからこそ、私は自分より下の世代に継承したい。
自分がしていただいたことを、次の世代にしたい。

それが継承であり、数々の年長者さんたちへの恩返しなのです。

私がしてきたことに少しでも感謝している人たち。
私に何かを返そうと思っている年少者たち。

どうか、その想いを持って、更なる下の世代に継承してください。
私の願いは・・・
自分がしていただいたことを下の世代に返す・・・その下の世代がまた更なる下の世代に返す・・・という永遠に続くスパイラルです。そしてその想いが真の継承として永遠に人の心に残って行くのです。
posted by 奥田圭太 at 03:18| Comment(2) | TrackBack(0) | コラム:言葉津々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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