2006年08月04日

学生ベンチャーに期待すること

公私共に学生ベンチャーを支援することが時々あります。

その中で私が学生ベンチャーに何を期待しているかを書いておこうと思います。あるいは、起業・ベンチャーを志す学生に何を期待しているかといった表現のほうが適切かもしれません。

信念を持って作り出して欲しい。

一言で言ってしまうととても抽象的になってしまいます。逆に言うなれば、小手先の収益に走らないで欲しい、可能なことで事業を決めてしまわないで欲しい、儲かる金額が容易にシミュレートできるようなモデルを自慢げに発表しないで欲しい、ということです。

事業には短期収益と長期収益があります。短期収益はもちろん事業を継続していく上でどうしても必要になります。もっと極論すれば、食べていくために必要です。ですが、学生は食べていくことに困るでしょうか。食べさせなければいけない扶養家族もいなければ、ほとんどの場合は食べさせてくれる親がいる。アルバイトだってできる。一部の学生を除いてその事業による収益の還元がなければ食べていくことに困窮するという人はまずいないでしょう。それはとても幸せなことです。

だからこそ
短期収益に走らず、自分の信じた新たな社会価値を一心不乱に追い求めて欲しい。
のです。

学生さんとお話していると、すぐに世の中に既にあるサービスやそれをちょっとアレンジした事業モデルをお話されます。それは確かに世の中にも成功事例が溢れ、学生にも充分収益を上げることができる可能性があるものであったりします。ですが、その多くは立ち上がりはするかもしれませんが、天井は決まっています。あるいは資本力のある既存企業の参入で吹っ飛んでしまいます。競争の中に入っていっても学生で勝つことは非常に困難です。

そんなものよりも、
本質的には社会価値のあるものに信念を持って取り組んで欲しい。
のです。

一般企業が気づかなかったりリスクがあると回避しているが、これはきっと社会的に価値がある、と自身が信じるものに懸命に取り組みことが学生の最大の特権だと思います。学生にはそれに立ち向かうバックがあるのです。個人における安定というリスクからの解放です。
一般企業であれば事業が立上がり、収益を生まなくてはなりません。またその事業には人件費はかかります、つまり、人件費は最低でも稼がなくてはならないのです。ですが、学生は損さえしなければいいのです。自分の食べていくお金をすぐに稼ぐ必要はないのです。稼いだお金を全て投資にまわすことも可能です。

だからこそ
焦らず、自分の信じるあるべきものを生み出して欲しい。
新たな可能性を創出して欲しい。

のです。

立ち上がりは遅くてもいい。自分のできることをめいいっぱいすればいいのです。そしてそれが形になってくれば、次に進めばいいのです。そこから生まれてくる可能性は無限大です

簡単に納得性のある事業計画を見せてくる学生ベンチャーなんて面白くない。成長も見込めない。それは真似事に過ぎないのです。
そんなものよりも、熱く語り、そこから逃げない想いが入った「あったらいいな」時には「バカだな」と思われるくらいのもののほうが応援したくなります。そのものに可能性も感じますし、それ以上にその人間に可能性を感じるからです

そして、そのアツい想いが本当の「信念」「覚悟」になったときに、「自分のお金で」その事業を会社として独立させ、そこから「自分の食べるお金も稼ぐ不退転の覚悟」で経営を始めればいいのです。それがわかっていてはじめて起業家であり、経営者であると思います。
posted by 奥田圭太 at 20:52| Comment(0) | TrackBack(0) | コラム:言葉津々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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